「この指輪を使いたいんです。」
ふわっと柔らかな笑顔が印象的なN様ご夫妻。
1本の指輪を取り出しながらお話ししてくださいました。
奥様が、お母様から譲り受けたというご婚約指輪。
風格あるクラシカルなデザインは、現代において日常的には着けづらいというのがお悩みでした。
普段もつけやすいように、でも受け継いだものであることは大切にしたい。
おふたりのご要望を受け、指輪は手作りをし、譲り受けたダイヤモンドを再使用することをご提案させていただきました。
(左はお母様から譲り受けたというご婚約指輪、右がおふたりが作られたご婚約指輪のWAX原型)
お持ちいただいたご婚約指輪の金属(プラチナ)部分も、使うことは可能でしたが、
内側に刻まれたお父様からお母様への想いを残すために
こちらはお守りとしてお持ちいただく事になりました。
おふたりで作られたご婚約指輪の内側には、
旦那様から奥様へという意味の“Y to H”の刻印と、お父様からお母様へという意味の“H to K”のふたつを刻み、
大切な人へ贈ったことと大切な想いを受け継いだ証を刻印されました。
(左:ダイヤモンドを外したご婚約指輪、右:受け継いだダイヤモンドを留めた手作りご婚約指輪)
そして、同日にご結婚指輪もご制作され、
お互いに作り合ったご結婚指輪には、ひとつの原石を分かち合う“ツインOEダイヤモンド”をセットし、
おふたりの繋がりをより強くしてくれる指輪となりました。
「とても楽しく、良い思い出となりました」
変わらぬ優しい笑顔で指輪を受け取って下さったおふたり。
ご両親が大切にされていた想いとともに、おふたりが素敵な日々を過ごせますように祈っております。
アトリエクラムにお越しくださり誠にありがとうございました。
末永くお幸せに
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